APPLETREESのBoyfriend Shirtです。
身頃が2つ、袖が4つ、ドレスシャツの生地
格好いいポーズ
オムニバス
掃除機が吸わなくなりました。
埃をコロコロ転がしているだけ。
少しずつ大きくなっていく埃、中々吸われてくれない。
埃を集めて固める機械か?
まあ、家電製品だから仕方ない、いつかは壊れる。
開店前に、備品は何でもいいか、掃除機かっこよくなくても残念に思うお客さんいないだろうしな、これが人気なんや、じゃあこれで、とネットでポチったやつだし。
やっぱり、じゃあこれでいいかってのは大体そうなるんですよね。
感情もない。
新しいの探すのが面倒くさいなと思うだけ。
最近の洋服は高い。
全部が全部そうじゃないけど、自分の周りの物は大体高い。
元々高いものもあるし、高くなったものが多い。
何人のお客さんからも、最近高くて買えないわ〜と言われます。
正直自分もドキドキしながら展示会に行っています。
いいなと思った物が、予想より安ければラッキー、予想より高ければ仕方ないか、と思う様にしています。
感動させてもらったものには、対価としてお金を払いたい。
物価の動きはスケールが大き過ぎてどうしようもない、付き合っていくしかない。
かといって、安いものが欲しいというわけでもない、多分お客さんもそう。
必ずしも高いもの=良いものという訳ではありませんし、勿論高ければ高い程良いものという訳でもありません。(これがいいアンダーウェア第1位でも呟きましたので、そこは割愛させて頂いて、)
洋服が好きな方を対象とした話になりますが、良いものにはそれなりに値段がついてきます。
最近はむしろ値段が上がったものの方が好感を持てる様になりました。
クオリティを妥協して値段が変わらない又は下がったものに魅力を感じ続けられるだろうか?
その時点でそれは自分が欲しかったそれでは無くなり全く別の物になる。
そこに感情はなくなります。
商品クオリティを維持してやむを得ず値段が上がったのであれば、敬意を示したい。
変わらず作ってくれてありがとうございます。
だから、最近の洋服は高いけどそれでいい。
確かに、だからって以前と同じようにとならない所ではありますが.....
左 新品、右 私物
今日ご紹介するAPPLETREESのBoyfriend Shirt。
税込で8万円越え。
高いシャツです。
学生の時は8万円のシャツなんて考えられなかったなあ。
APPLETREESはラグジュアリーシャツをコンセプトに掲げるスウェーデンのブランドです。
高級超長綿、シルクの縫製糸、シェル釦、イタリア製。
錚々たるタレントを揃えた銀河系軍団のようなスペック。
艶のある生地、直線的で且つ運針の細かい丁寧な縫製、これ以上もないようなこだわりが感じられます。
しかしこれらは、Levi's出身のデザイナーがデニムパンツの如く長期間着用出来るシャツを作るにあたって必要だと思ったスペックであり、過剰ではありません。
彼らが想定するのは10年。
実際に10年着用することを想定した、マシーンウォッシュによる400回程の洗濯・乾燥テストを行い、それに耐えています。
10年の内に400回着用だと、大体週一回のペースで着る事になります。
APPLETREESの哲学では、週に1回着て10年買い替える事なく気続けられるシャツを作るには、逆算して必要なスペックが銀河系軍団だったという事です。
一見、エジプシャンコットンが放つ光沢感からは繊細なドレスシャツの印象を憶えますが、彼らにとって仕上がりのビジュアルは、強度を保つために選んだ素材の結果。
縫製・生産国、強度を保つために選んだ手段の結果。
彼らが目指すところは、究極の日常着なのです。
ジーパンと同じ様に。
Boyfriend Shirtは、女性がボーイフレンドのシャツを借りて着てみた時のブカブカ感を再現したヒュージシルエットシャツです。
ヒョヒョロの自分が着ているからブカブカなのではなく、おそらく誰が着てもブカブカ。
ゆったりとは比べられないくらい、これまでに経験したことのない規格外のシルエットです。
勿論これはファッションとしての面白いシルエットではありますが、欧米の映画やドラマのワンシーンを思い浮かべば意外と現実的。
ブロンドの髪は纏めて結んで、肌着だけにズボンも履かずゆるゆるのシャツの女性、袖はぐるぐる捲って。
休みの日くらいはヒゲも剃らず、ボタンは留めず羽織る様にシャツを着てギャランドゥー全開の男性、やっぱり袖はぐるぐる。
そっちの人達はルームウェアにシャツを選んでいる事が多い。
自分の感覚ではシャツは他所行きアイテムだったので意外でした。
彼らにとってシャツは、彼らの経歴であるLevi'sのジーパンと同じ様に、オンオフ関係なく日常に不可欠な物。
ちなみに3CMAでは展開はしていませんが、彼らは共生地のパンツやシルク素材のアイテムも作っています。
つまりそういう事なのです。
そういうコンセプトを加味すれば、この規格外のシルエットは快適だし、配送業者さん等突然の来訪があっても焦らなくていいし、ベランダに洗濯物を干すくらいなら見えないからズボン履かなくていいし、かなり理に適ったシルエットに思えてきます。
汚れれば洗えばいいので、日頃から気にせず手に取れる。
酷い黄ばみや油汚れはクリーニングに出しましょう。
面倒な事はプロに任せればいい、あとは適当で。
もしかしたら汚れちゃ嫌という感覚も彼らにはないかもしれない。
実際にコロナ禍で自宅で過ごす時間が長くなった時に、APPLETREESのシャツを地肌で着てすごすというのを実践してみました。
すこぶる快適で良い気分でした。
もしご興味があれば、一度試してみて下さい。
これが一番APPLETREESのポテンシャルを引き出せる着方な気がします。
左 新品、右 私物
自分は経年変化LOVE派ではないですが、長期間着られるスペックだからこそ味わえる過程もAPPLETREESの魅力の一つです。
去年から高頻度で着ている同モデルのシャツは、縫製部分にパッカリングが出てきて表情が変わってきました。
ブランドが400回程のヘビーウォッシュで作ったサンプルを見た事があります。
物凄いフェード、生地に破れはなく、ステッチはとんでいません。
通常のシャツだとどこかで壊れちゃいます。
そういう意図で作られている訳ではないので当たり前ですが、そういう意図で作られたものはこうなるのかと。
凄かったです。
劣化ではなく変化。
そこもジーパン的。
経年変化がお好きな方なら、展望も含めてお楽しみ頂ける作品です。
肌へのタッチは新品時から変わらずスベスベで気持ちいい、最高。
APPLETREES
Boyfriend Shirt
White/Navy*White
コットン100%
¥85,800-
このシャツは白だからこそ活きると思っていたのですが、気に入り過ぎて夏場は週1以上に着ていたのと、このブカブカシルエットも慣れると他のプレーンなシャツが物足りなく感じる様になってしまい、色違いも欲しいと思ったので、ストライプを追加しました。
ピッチ細めの白×紺のストライプです。
気に入り過ぎました。
他にも着たい服沢山あるし大丈夫だと思いますが、それはセレクトショップのスタッフとしてよくないと思うので、しかも3CMAの従業員は自分一人だし、着過ぎていたら注意して下さい。
でももっと欲しいです。
買ってくれた方はそれでいいと思います。
沢山着て欲しいです。
気に入り過ぎ、着過ぎ、もっと欲しい。
これが答えだと思います。
このシャツは高い、けどそれでいい。
もっと欲しいと思ってもらえる自信あります。
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