黒の主人公

昨日の赤いコートに続いて、今日は今シーズン3CMAがセレクトしたFRANK LEDERのもう一つのコート。

Black Wool Coatです。

 

 

正義のヒーロー

 

 

 

 

 

黒のウールのコート、そのまま。

赤は主人公っぽい色と言いましたが、黒は反対の悪役っぽいイメージ。

確かに戦隊物のレギュラーメンバーには黒はいないし、バイキンマンも黒。

主人公で黒と言えばレオンが思い浮かびます。

ジャン・レノ演じるレオン、殺し屋だけどヒット作品の主人公です。

体の大半を覆い隠す黒のチェスターフィールド。

あるシーンを除いては、レオンが着ていたのは確かこのコートだけだったと思います。

白のヘンリーネックにサスペンダー、ビーニーとサングラス。

簡潔なスタイルだけど、存在感のあるコートが完成させたスタイルでもある。

トランクケース一つ、小走りで追うマチルダ。

ロングコートをなびかせながら、大きい歩幅で街を出ていく様がカッコ良かったです。

強い踏み込みにつられてなびく生地。

殺し屋の基準がわからないけれど、殺し屋をスタイリッシュに仕上げた要因の一つではないでしょうか。

作中登場する衣装はそのコートだけだったから、おそらく彼が所有する服はそれだけ。

何年も着ている一張羅。

重厚なメルトンは雨や油で固まり、カチカチの大きい生地が体に乗っかっている様にも見える。

 

 

カーディガン suzusan 

 

 

FRANK LEDERのブカブカのステンカラーコート。

体を覆い尽くす黒のビンテージウールサージ。

ふんわりとした生地を活かす一枚仕立て。

腕を落としていると分かりづらいですが、上げてみると異常な広さの身幅。

手が短く見えます。

大きなバックプリーツも特徴的。

たっぷりとした分量がより大きく広がります。

襟ぐりが深く、他のステンカラーと比べると首元の印象が大きく変わります。

開けて着ると分かりやすい、襟が下がっている感じです。

ボタンは大体ウエスト位置までの4つ。

ドカドカ歩きやすい。

 

黒単色のコートですが、FRANK LEDERらしさが沢山詰まっています。 

 

 

ジャケット EESETT&Co/パンツ BANANATIME 

 

 

中が黒でも大丈夫、生地のコントラストがなんとかしてくれる。

黒の他色の受け入れは寛大。

ポップなテキスタイルもFRANK LEDERの渋いムードにはニアピンではないけれど、
FRANK LEDERのコレクションにはないものだからこそ、新しいFRANK LEDERの顔が見られる気がする。

孤独な殺し屋も偶然出会った10歳前後の少女には心を開きました。

偶然でもなんとかなるので、細かいことは気にせずばさっと羽織ってみてください。

細かいことを気にせずばさっと羽織る事がこのコートを着こなすコツだと思います。

ふわふわの大きい生地を体に乗っけて、
ブカブカをバサバサさせて主人公気取ってドカドカ歩いてみてください。

このコートの良さを感じられる瞬間だと思います。

あ〜なびかせたい。

 

 

 

FRANK LEDER
Black Wool Coat
Black
毛 100%
¥184,800-

 

 

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FRANK LEDER/フランクリーダー
ベルリン発。
ドイツの歴史と人々の生活・自然をインスピレーションのひとつとし、ストーリーが生まれコレクションが誕生します。
フランク リーダーのクリエーションは、現在のファッション界がみている方向と
別の観点と視点から生み出されている事が多く、そのユニークなコレクションで、新たな知的ポジションを確立しています。
コレクションでは天然繊維にこだわり、ヴィンテージの生地やアンティークのパーツを使用し、本国ドイツにて製作されています。