Scyeのワークジャケットです。
先日のトラウザーズに引き続き、共生地のワークジャケットです。
ワークジャケットと言っても面はテーラードタイプです。
折り返し襟・三つボタン・立体的なアームだけど、ボックスシルエット・チェーンステッチ・ポケットの仕様。
ワークジャケットの面にも見えてきました。
若輩者過ぎる自分が言うのも烏滸がましいですが、Scyeの服は気が利いています。
烏滸がまし過ぎてこのまま行こうかどうか10分程悩みましたが、優しいというか、粋というか、やっぱり気が利いているというのがしっくりきます。
クラシコイタリア全盛期、20代後半から30代にかけてドレスクロージングに身をかためる。
タイトシルエットにスクウェアトゥ。
歳を重ね体格が変われば服との付き合い方も変わる。
もうあの頃のスタイルには戻れない。
タイトなサイズ感から離れ、理想とは裏腹にリラックスフィットに甘んじる。
されど流行りのヒュージサイズが受け入れられる訳ではなく、きちんと洋服を充てがりたいマインドは捨てきれない。
Scyeはそんな方でももう一度洋服を楽しめる様な、優しいというか、粋というか、 気が利いた服です。
社会の洗礼を受けすっかり変わってしまった体型を受け入れるボックスシルエットは、飲み会で店を出る時にさらっとタクシーを呼んでくれている上司。
肩線を後ろにずらしたセットインスリーブは、お昼ご飯食べたら片付けようとしていた仕事を休憩から戻ってきた時にやっときましたよ〜と涼しい顔で言う出来る部下の様に、腕の可動を助けてくれます。
補強もふまえた内側のテープは、着込んで出てくるパッカリングにも一役買います。
まるでよく行くうどん屋さんで出汁が好きでいつもあったかいのを注文するけど冷たいのを注文した時に、うちの冷たいのは七味かけると美味しいよ〜七味本来の味が味わえるからね〜その辺の七味はあんなの七味じゃないよ〜これが本物の七味だよ〜と、お勧めの食べ方から毒まで吐いてくる店主のようですね。
とても優しいと言うか、とても粋と言うか、とても気が利いています。
勿論毒はありません。
独自の丁寧なパターンメイキングと、細部には洒落たユーモアに溢れ、英国クラシックの堅さもありながら抜け感もある。
サイズ感は程よく余裕があり、しかしルーズな印象よりも引き締まった印象が先行する。
外国人モデルを採用したイメージカットの様な、自分が着てみるとイメージと違ったなんていう錯覚もないし、
自分はそれはそれで好きだけれど、インポートものを日本人が着た時のどこか情けない感じもない。
リアルクローズ、気が利いています。
共生地なのでセットアップでの着用も可能です。
組下のパンツはテーパードでも、ワイドストレートでも。
一緒に着なくてもかっこいいジャケット。
自分がが欲しいなあと思った物ばかり発注してると、ゆったりしてカラーバリエーションもたくさんある気の利いたTシャツも、一日履いてても疲れないしコストパフォーマンスもいい気の利いたサンダルも集める事ができませんでした。
代わりと言ってはなんですが、気の利いたジャケットはいかがでしょう。
SCYE BASICS
San Joaquin Cotton Chino Work Jacket
ベージュ
¥53,900-
Scye/サイ
「Scye」は、テーラー用語で袖ぐり、鎌の意。
英国クラシックをベースに現代的視点から様々な要素を加え再構築したリアルクロージングを提案する2000年スタートのメインライン。
SCYE BASICS/サイベーシックス
素材・カッティング、内部構造にまで配慮したサイ独自のベーシックアイテムを展開するライン。