モテない鞄

 

cornelian taurus by daisuke iwanagaのdummy handleとdummy handle MINIです。

 

またかっこいい

 

 

 

 

 

 

 

 

dummy handle、ダミーハンドル、偽りのハンドル。

 

これは今回のコレクションテーマ"未完成" "unfinished"の元、持ち手が切り取られたかの様にハンドルを完成させない・途中までの状態を完成としてデザイン・制作された物です。

作りきった状態から着込んで完成させていくFRANK LEDERの未完成とは違ったアプローチの未完成。

 

 

 

 

 

 

 

鞄が好きです。

cornelian taurusと出会ってからはもっと好きです。

色々な鞄を見て買ってきたけれど、持ち手がない鞄・持てない鞄は初めて。

よくよく考えると鞄に限定した話ではないかもしれない。

何かが欠けているといった点では、袖や襟を切ったカットオフなんてのが思い浮かびますが、そういうのは一度出来上がったものに手を加えたもの。

これは完成した物から一部を削いだものではなく、完成する前の状態で仕上げたもの。 

 

 

 

 

 

 

様々な鞄を作ってきたcornelian taurus。

当たり前だけど、作った鞄の数だけ持ち手も作っています。

そんなブランドが持ち手を作るのを途中でやめた鞄は初めてでしょう。

袖や襟がなくても服は着れるけど、持ち手がない鞄は持てない。

 

 

 

 

 

 

 

鞄を探している時に、持ち手ない鞄に出会った時にどう思いますか?

おそらく出会った事ない人ばかりだと思いますので、どう思うだろうという想像になるかと思いますが、あまりポジティブな意見は出なそうですね。

そもそも鞄は本来物を運ぶ為に考案された物です。

持てない鞄にときめいてくれる人はどれくらいいるだろうと一瞬頭に過ったけれど、かっこいい・どうやって持とう・何と合わそうというワクワクがすぐにかき消してくれました。

鞄の必要事項が欠けているこの鞄は、万人にはウケないであろうモテなさそうな鞄だけれど、僕はこれくらいに個性が際立った方が好きです。

他にはないものだからこそ惹かれたブランドです。

むしろ期待してしまうのはそういった要素です。

多数にモテなくても一人でもときめいてくれればそれでいい。

 

 

 

 

 

 

 

とは言っても、これは未完成というテーマ上のデザインなのでちゃんと持てます。

 

もう一つハンドルがあるので、合体すれば一つのハンドルが完成。

腕を通して肩にかけられるくらいの長さです。

合体したハンドルはビジュアルの良さだけではなく、強度を持たせて鞄としての機能が上げるという意味もあります。

 

未完成の状態でも、実は持てます。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

色は新色のネイビー。

意外となかったネイビー。

このモデルに使用されるジップ等の金具は真鍮なので、ネイビーとゴールドの掛け合わせに惹かれました。

ネイビーゴールドが中性的な印象を受けたので、大サイズと女性にもお勧めサイズなMINIの2サイズを揃えました。

Dummy HandleはA4サイズの書類、PCなどが収納出来るサイズ。

Dummy Handle MINIは長財布・小物などは十分収納可能です。

MINIにはショルダーストラップが付きます。

 

 

 

 

 

 

マチの部分のファスナーの調整により形も変えられます。

ハンドルとファスナー、様々なスタイルに変形させられる他、お好みの収納量にも合わせられます。

デザインと機能を両立させたブランドらしい作品です。

 

 

  

cornelian taurus by daisuke iwanaga
Dummy Handle (ZEO LITE shrink leather)
Navy
牛革/綿 100% ヘリンボーン
¥121,000-
Dummy Handle MINI (ZEO LITE shrink leather)
Navy
牛革/綿 100% ヘリンボーン
¥88,000-

 

 

 

素材に関しても新しい取り組み。

ゼオライト鞣しという鉱石の一種ゼオライトを用いた今までにない鞣しの製法で作られています。

"ゼオライト鞣しの特徴は、非常に優れた生分解性があり、土壌の好条件下では数ヶ月で生分解されますので、使用後に土に埋めて生分解すれば焼却廃棄時のCO2発生の抑制に大きく貢献できます。" 

要は環境負担に考慮された鞣しの製法で、エコな革だという事。

近頃ではトップメゾンの革製品の問題をよく耳にします。

どちらかと言うと労働環境の方が取り上げられているけれど、そういった素材に対して不透明だった部分が明らかになってきています。

今回の取り組みはcornelian taurusが革製品を取り扱うブランドとして、時世の問題への訴えでもあると考えています。

実際に買って使ってくれるお客さんにとってそれは大事じゃないにしても、自分もまたcornelian taurusを取り扱いさせて頂いている売り手の一つとして、ブランドと足並みを揃えるのは至極当然であり発信する事は義務であると感じました。

 

今回はこの革に自然な細かいシボと透明感を出すために植物性オイル、素材感を出すためタンニンを少し加え柔らかい風合いに仕上げられています。

新しい鞣に加え新しい色。

実際に買って使ってくれるお客さんには、従来の鞣しとはまた違った素材の表情・新色をお楽しみ頂ければそれで充分です。

 

 

 

 

 

 

響く人には響くはず。

多数より少数。

モテてもモテなくても、結ばれるのはたった一人。

未完というのは今の現状その途中であり、完成に向かっているという事。

モテなかったけど、モテるようになった時は嬉しい。

 

 

 

 

online store
instagram

tel 06-4708-7231
mail shop@3cmaosaka.com

 

 

 

 

cornelian taurus by daisuke iwanaga/コーネリアンタウラス
日本の歴史、文化、アイデンティティを鞄、商品、作品を通じて表現し、持つ人に新たな発見、喜びを感じてもらえるものづくりを行っていくこと。
使用する皮革、素材そのものが本来持っている動きや特性、意味、価値を鞄や作品を通じて表現し伝えること。
これらは商品であり作品であるという位置付けのもとものづくりを行うこと。
日本のタンナーでタンニングされたハイクオリティで特徴的な素材を使用。
それに加え船具から派生する重厚で強さのある特徴的なパーツを独自のパターン、縫製、手作業によるテクニックで仕上げています。